「Lステップからエルメに乗り換えた」「キャンペーン用に別の配信ツールを連携した」。LINEの配信ツールの入れ替えはよくある変更ですが、そのあと広告の管理画面で友だち追加のCVが急に減ることがあります。広告の配信が止まってから気づき、原因を探しているうちに数日たってしまう――というのが、いちばん避けたい流れです。
原因の多くは、LINE公式アカウントのWebhookの送り先が変わったことです。この記事では、なぜ止まるのかと、入れ替えの前・当日・後に確認することを整理します。
結論:Webhookの送り先を、入れ替えの前後で必ず確認する
| タイミング | やること |
|---|---|
| 入れ替えの前 | 今のWebhookの送り先と、計測が正しく回っているかを控えておく |
| 入れ替えの当日 | 新しいツールを、計測ツールの「転送先」として設定する(LINE側の送り先は変えない) |
| 当日〜翌日 | 友だち追加が計測ツールに届いているか、広告にCVが返っているかを日別に見る |
| 旧ツールの解約後 | Webhookの設定が変わっていないか、もう一度確認する |
リンクの不具合が直っても、どの広告から来たかが分からなければ運用判断はできません。
計測が途切れない仕組みを見る →なぜ配信ツールを入れ替えると広告のCVが止まるのか
LINE公式アカウントでは、ユーザーの友だち追加やメッセージの情報を、外部のツールに送る「Webhook」を設定できます。ただし、送り先に設定できるURLは1つだけです。
LINEの友だち追加を広告のCVとして返す計測ツールは、このWebhookで友だち追加の情報を受け取っています。配信ツール(Lステップ・エルメなど)も同じWebhookで動いているため、両方を使うときは、どちらか一方が受け取って、もう一方に転送する形にします。
新しい配信ツールを連携すると、ツールの設定の流れの中で、Webhookの送り先がそのツールのURLに書き換わることがあります。すると、
- 配信ツールは動く(メッセージの配信やシナリオは普通に使える)
- 計測ツールには友だち追加が届かない
- 広告の管理画面では、友だち追加のCVだけが急に減る
という状態になります。配信は動いているので、担当者は気づきにくいのが厄介なところです。広告の媒体から見ると「急に成果が出なくなった」ように見えるため、目標コストで運用している広告では、配信が止まることもあります(Meta広告の目標コストで好調だった広告が急に消化しない原因と戻し方)。
入れ替えの前に確認すること
1. 今のWebhookの送り先を控える
LINE Official Account Manager の「設定」→「Messaging API」で、今のWebhook URLを確認し、メモしておきます。計測ツールのURLなのか、配信ツールのURLなのかを把握しておくと、あとで戻すときに迷いません。
2. 計測が正しく回っているかを見ておく
入れ替えの前の1〜2週間について、友だち追加の実数と、広告の管理画面のCVを日別に控えておきます。入れ替えの後に比べる「基準」になります。
3. 入れ替えの日をクライアント・社内で共有する
代理店の場合、配信ツールの入れ替えはクライアント側で行われ、運用担当に共有されないことがよくあります。「LINEの配信ツールやWebhookの設定を変えるときは、事前に一声かけてください」と、定例で伝えておくだけでも気づくまでの時間が変わります。
入れ替えの当日にやること
4. 新しいツールを「転送先」として設定する
計測ツールでWebhookを受け取り、配信ツールへ転送している場合は、LINE公式アカウントのWebhookの送り先は計測ツールのままにして、計測ツール側の転送先を新しい配信ツールのWebhook URLに変えます。
新しい配信ツールの連携手順で、LINE公式アカウントのWebhook URLを書き換えるように案内されることがあります。その場合は、書き換えたあとに計測ツールのURLへ戻し、配信ツールのURLは計測ツールの転送先に入れます。
5. テストで友だち追加をして、両方に届くかを見る
自分のLINEで友だち追加(またはブロック解除)をして、
- 配信ツールで、あいさつメッセージやシナリオが動くか
- 計測ツールに、友だち追加が届いているか
の両方を確認します。なお、広告を経由していないテストの友だち追加は、広告の管理画面のCVには出ません(テストでLINE友だち追加したのに広告にCVが出ない理由)。
入れ替えの後に確認すること
6. 当日と翌日に、日別の数を並べる
入れ替えの前に控えておいた数字と比べて、
- 友だち追加の実数は変わっていないのに、広告のCVだけ減っていないか
- 計測ツールに届いている友だち追加の数が、急に減っていないか
を見ます。広告のCVだけが減っていたら、Webhookの送り先を最初に確認してください。
7. 旧ツールを解約・連携解除したあとも、もう一度確認する
旧ツールの解約や連携解除の操作で、Webhookの設定が変わることがあります。解約が済んだ日にも、同じ確認をしておくと安心です。
8. LINE内CVを使っている場合は、条件も見直す
友だち追加のあとのメッセージ(予約や申し込みのキーワードなど)を広告のCVとして返している場合、新しい配信ツールでは自動応答の文言やシナリオが変わっていることがあります。CVの条件にしているキーワードと、実際に送られるメッセージが合っているかを確認してください。
Linetraceを使っている場合
Linetraceは、LINE公式アカウントのWebhookを受け取り、既存の配信ツールへ転送する形で、エルメ・Lステップと併用できます。配信ツールを入れ替えるときは、Linetraceのセットアップ画面の「既存ツールのWebhook URL」欄を、新しい配信ツールのWebhook URLに変えます(LINE側のWebhook URLはLinetraceのまま)。
友だち追加が広告に返ったかどうかは1件ずつ確認できるので、入れ替えの当日・翌日の確認にもそのまま使えます。併用の考え方はLINE計測ツールは既存のLステップ・エルメ・GA4と併用できる?、Webhookの仕組みはLINE Webhook転送の仕組みと設定で解説しています。
まとめ
- LINE公式アカウントのWebhookの送り先は1つだけ。配信ツールの入れ替えで書き換わると、広告に友だち追加が返らなくなる
- 配信は動いているので気づきにくい。広告のCVだけが急に減ったら、まずWebhookの送り先を見る
- 入れ替えの前に基準の数字を控え、当日と翌日に日別で比べる
- 旧ツールの解約後や、LINE内CVの条件も確認する
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